第63話
***
「ここが、妃愛の……」
俺と優哉の息子ふたりと、蒼哉、朝妃、妃響の6人で来た。
仕事や大学で全員集合は難しく、しょうがないと思いつつも、
情けない姿を息子に見せなくて済むと思うとホッとする。
事故以来、事故現場には来れてなかった。
「この先が結妃ちゃんが亡くなった場所?」
「うん、そうだけど。何か気になるの?」
「うん、チョット。
申し訳ないけど、また移動する。
こっちにきた最大の目的でも……あるんだ。付き合ってくれる?」
最大の目的?
結妃と妃愛の事故現場……以外の行きたいところってどこだろう。
娘を亡くした、現在進行形で意識不明の娘が事故に遭った現場に長時間滞在はキツい。
「いいけど。運転はできないよ?」
「うん、大丈夫。下調べはしてきたから……たぶん、大丈夫。」
「うん……じゃあ、よろしく。」
行き先は不明。
朝妃から優哉の息子に運転が代わり、俺たちは車に乗り込む。
どこへ行こうとしてる?
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