1.
第1話
「ねぇ
「うん!」
「ほんと?」
「うん!えな、ウタもオトも好きだもん!」
「じゃあ約束!絶対だよ!」
真夜中、家を抜け出し菜の花の咲く庭先で受けたプロポーズ。
その意味などまだよく分かっていない頃の約束だった。
隣に住んでいる双子はふたつ上の大切な幼馴染。
「笑菜おいで、ピアノ弾こう?」
「詩楽みたいに弾けないからヤダ。」
「一緒に弾いてあげるから、僕のお膝に乗ってもいいよ?」
幼かった私はその言葉にピクッと反応を示すと
喜んで詩楽の膝によじ登り鍵盤を鳴らした。
顔を上げれば桜都が頬杖をつき、こっちを見て笑っている。
優しくて穏やかな時間、…
だけど、そんな日々は長く続かず時だけが過ぎていった。
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