第74話

離婚した日の、朝―――……



子供達の寝顔と成長を目に焼き付け、


わたしは、史哉くんと

側近の3人と、神社へと向かった。



本当の、さようなら―――……。



最後まで、素直になれなくてごめん。


赤ちゃん……出来るわけないでしょ。

片方、卵巣摘出しているし、避妊手術もした。



もし、妊娠してるとしたら、


避妊手術に、ミスが

起こったってことだから。



有り得ない。って、思っていた。



妊娠は、有り得ないと―――……。



何の確信があるのか、


史哉くんは、妊娠したら言って。

責任は、キチンととる。



" 妊娠覚悟で、梨絵ちゃんを抱いた。"


なんて、別れて別々の人生を……

歩むっていうのに、

なにを言ってるの?って思った。



有り得ないって、笑い飛ばした。

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