第26話

「違うって何度も言ったでしょ!それをそっちが勝手に…」



……いや、まあそうだけど!



「そういうことなら……先言えよおー…」



俺、一人で勘違いして……。

超やべぇ奴じゃねえかよっ!



ガクッと項垂れた俺がゴンッと机に頭をぶつけると、出雲が後ろへと下がり俺から距離を取った。



「……お兄ちゃんが」


「………お兄ちゃん?」


「じゃなくて…、佐原先生が、」


「…………お兄ちゃんって呼んでんの?」


「べ、別にいいでしょ!」


「……いいけど。たっつんがなに?」


「…だから、佐原先生が!わたしと親戚だってバレて、その…生徒一人に肩入れしてるって思われるのは良くないって言うから…」



あー……そういうこと。



ボソボソと内情を語られ、それを聞いていろいろと辻褄があってきて…。



「……んなの、付き合ってるって誤解されるよりかはマシなんじゃねえの」




多分、正論だろうことを言うと、言葉に詰まったのか出雲を見ると口を尖らせていて。

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