第2話
「あっ、
昼休み、食堂で学食組の俺と同じクラスの
またか……。
その視線の先をつられるように追ってみると、樹が入学してから約一年と三ヶ月の間ずっとこそこそ観察している女の姿がある。
「かわいい〜ホントかわいい〜。マジ癒される」
ただ食堂の前を通り過ぎただけで、樹の周りにはハートが散らばるように飛んでいる。
「かわいいって…、お前どこ見て言ってんだよ」
校内一可愛いと噂の女は、ひとり年中マスクを付けていて、今も目しかでてねえし。
カレーを食べながら呆れたように言ってやると、樹が俺を睨む。
「マスクしてても校内一の爆美女はオーラがちげえんだよっ!」
オーラって。
んなの、あったか?
まあ確かに顔は信じらんねえくらい可愛いことは認めるけど。
睨まれた俺がやれやれとわざとらしくため息をつくと、樹は俺にさらに噛み付いてくる。
「あの!!!
あの、ってどのだよ。
樹が熱く語ると、浩介が隣で「はいはい」とそれを宥める。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます