第87話
「…じゃあなんで急に?」
貸したシャープペンを握る男に聞く。
今までやった事ないなら、今更そんなところを気にすることも無いって話で…。
だったら別にやらなくてもいいって事なんじゃ?
つり目がちな切れ長の目がわたしに顔を向けると、いくつも耳に付いたピアスがキラリと光る。
「担任が…」
「……担任?」
「嫌いじゃねえんだよ」
担任が嫌いじゃない?
嫌いじゃないとどうなのかを考えていると、藍が少々面倒そうに話し始め。
「俺こんなんだし、教師に好かれるタイプじゃねえだろ?」
こんなんって言うのは、どうもその見た目の事らしく。
ある意味、『教師』という仕事に就くような人間は藍のようなタイプは少なく、どちらかと言えば真反対の『真面目』といえる人間がなるものであって…。
そう言った人間からすると、藍達のようなタイプはあまり好まれるものでは無いのかもしれず。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます