第41話
「…どちらへ?」
「俺の家。」
そう運転手と会話した横に座る息吹藍を横目で見ると、同じように向こうもわたしを見てきて。
「なんだよ、俺の事知らなかったのか?」
「え?」
「同じマンションっての。会ったことあんだろ」
まさか。知らないはずがない。
「いえ…。知ってます。そうじゃなくて、それ逆じゃないですか?」
「逆って?」
「わたしのこと覚えてなさそうだと思って…」
「はあ?」
そう言うと少々不機嫌そうな顔になり。
「何回も見てんだし普通覚えんだろ」
え……。
「何回も会ってます?」
わたしの記憶ではあのエレベーターの時の記憶しかなく…。
不思議に思い聞くと。
「会ったのは一回しかねえだろ?」
逆に聞き返され。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます