12.朱理という人2

第12話

そこまで佐久間は

告げると

顔をうつむける。

涙はまだ出ていない。


「理想は

死んだ朱理を愛したままに

僕自身がチャリティーコンサートを

開けばよかったんだろうけれど、

朱理はそれを望んでない」


ステージの

薫は

すっかり朱理に

成り切っていた。


あがる歓声。

MCはどうしよう!

とみなメンバーは

思っていたが


別のメンバーが

女性の声で

愛らしく行った。


佐久間。

「二人で

クルージングに行った時、

朱理とタイタニックを

しながら話した。


どちらかが

先に死んだらどうする?

交通事故とかで」


真剣な

まなざしで

佐久間の話を聞く

マネージャー。佐久間は続ける。

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