第11話
慌てて、ペットボトルの水を口に含む。
ごくごくごくごく。
真っ直ぐに、喉を通ってゆく水が、気持ちいい。
…気持ちいい、って…なんだか、エロく、ない?!
勝手に想像して、意識してしまって、盛大にむせる。
「大丈夫ですかッ?!」
気がつくと、背中をさすってもらっている。
そうして、
「良かったら」
品のいい、チェックのハンカチを差し出されて。
そうしてまた、無意識に受け取って、口を拭う。
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