第2話 最低な日 2



——数日後



「瑠衣ーーーーーっ!!あなたそこ退きなさい!!」


朝から掃除機を武器に瑠衣を邪魔扱いするのは母親。


瑠衣は腰から落ちそうなスウェットのショートパンツを履き直し頭をかきながら立ち上がって何も言わずに自分の部屋に戻った。


「はぁ・・・。瑠衣は大丈夫か?」


コーヒーを飲みながら瑠衣が部屋に入って行くのを眺め新聞を広げるのは瑠衣の父。


母親は掃除機を止め・・・・。


「全く・・・・、こうしないと退かないんだからッ!!・・・もう23になるんだし!もっとしっかりしてもらわないと・・・!!」


母親は掃除機を部屋の隅に置き自分もキッチンに行きコーヒーを入れた。


「勝手に出て行って男と住んで・・・金持ち逃げされて家具も全て持ってかれたなんて・・・全く・・・・。」



眼鏡をかけ直しそう言った父はため息をつき母が持って来た食パンを一口齧った。



「甘いのよーーー・・、誰に似たんだかッ!男見る目もないしねーーー・・」


「でもいつまでもニートみたいな生活を許すわけにはいかないだろ??・・・」


父親がそう言うと母親は笑って・・・・。



「ね・・お父さんの伝手で何かない??」



・・・・・・。



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