Forbidden love~大好きになりました
丸
第1話 最低な日
こんな日
来るとは思わなかった。
毎日楽しいって言ってたじゃない。
毎日・・・・。
笑ってたじゃない・・・・。
・・・・・・。
私は一人で薄暗い部屋の中で座り込み一枚の紙をじっと見つめた。
『ありがとうな!』
そう書かれた紙。
意味が分からない。
その日・・・仕事中何度も電話をしてもラインを送っても出ないし既読にもならない相手に対し・・・。
不安で仕事が終わると速攻帰宅してみたら・・・・。
部屋は・・・。
もの家の空だった。
───数ヶ月後
「瑠衣ーーーーーっ!!あなたそこ退きなさい!!」
朝から掃除機を武器に瑠衣を邪魔扱いするのは母親。
瑠衣は腰から落ちそうなスウェットのショートパンツを履き直し頭をかきながら立ち上がって何も言わずに自分の部屋に戻った。
「はぁ・・・。瑠衣は大丈夫か?」
コーヒーを飲みながら、瑠衣が部屋に入って行くのを眺め新聞を広げるのは瑠衣の父。
母親は掃除機を止め・・・・。
「全く・・・・、こうしないと退かないんだからッ!!・・・もう23になるんだし!もっとしっかりしてもらわないと・・・!!」
母親は掃除機を部屋の隅に置き自分もキッチンに行きコーヒーを入れた。
「勝手に出て行って男と住んで・・・金持ち逃げされて家具も全て持ってかれたなんて・・・全く・・・・。」
父親は深いため息をつき、眼鏡をかけ直した。
そして、母親が持って来た食パンを一口齧った。
「甘いのよーーー・・、誰に似たんだかッ!男見る目もないしねーーー・・」
「でもいつまでもニートみたいな生活を許すわけにはいかないだろ??・・・」
父親がそう言うと母親は笑って・・・・。
「ね・・お父さんの伝手で何か良いお仕事ないかしら??」
・・・・・・。
───瑠衣said───
大学時代から一緒に同棲していた大輔が突然出て行った。
2人で貯金していた100万円を持って・・・家具もカーテンも・・・ぜーーーーーんぶ持って!!!
私何かした?
あの後何度も電話をしても出ないし挙句の果てには着信拒否!
ラインも多分ブロック・・・・。
一体・・・私が何をした?
仕方なく一緒に暮らしていたアパートを引き払い横浜の実家に帰った。
仕事もしたくない。
何もする気にならない。
私は実家に引きこもって・・・・・毎日大輔の事を考えた。
そんなダメダメ女子の私は・・・・。
23歳。
23で引きこもりって。
「はぁ・・・・・」
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