3

__5年後。




「あっちー…。」


『だな。』



俺は無事高校と大学を卒業し、企業に就職をした。



蝉川さんが亡くなった知らせは学校中を駆け巡った。


クラスの皆はその知らせを受け悲しみ泣いたが、元々病弱で交友関係が少なかったためか、すぐに周りは落ち着いた。


葬式に皆で参列し、冷たくなった蝉川さんに花を添えた。


蝉川さんの表情がやけに穏やかで、泣きそうになり歯を食いしばりながら葬式場から離れようとした時、蝉川さんの御両親から手紙を渡された。



蝉川さんが死ぬ間際に書いた、手紙だった。



それを読み結局その場でおもいきり泣いてしまい、家に帰っても1人で部屋に籠って泣いた。

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