重い教科書を抱えながら帰路につく。


普通の学校での能力使用は禁止され、破ると重い罰が待っているので能力を使ったいじめは無いがやはり疲れるものは疲れる。疲労困憊だ。


まったく…どんなにショボくとも能力1つあればこんな面倒なことにならないのに…。

どうして私がこんな目に…。


どんどん卑屈になっていく。


布団の隅っこで膝を抱えながらぼそっと呟く。



『超能力が欲しい。何でもできる、無敵の超能力が欲しい。』



なーんて、ね。

自嘲的な笑みが零れる。

これで能力が手に入ったら誰も苦労しないわ。


そう首を振りながら布団に潜り込む。



てか無敵の能力はいらんわ。

どっちかって言うと平和な、なんか日常生活で役立ちそうな…うんぬん考えながら眠りにつく。



しかし後に、私はこの何気なく、冗談のつもりで言った言葉を後悔することになる。

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