「はじめまして!私美奈ミナって言うの!能力はちょっと草木を操れるぐらいなんだけど…あなたの能力は?」



私の名前は聞かないのか、とツッコミを入れつつ端的に答えた。



『無い』


「…え?」


『無い』


「それって、無能力者ってこと?」


『そう』



空気が変わる。


かすかに感じる侮蔑感。


確かに無能力者とバラせばいじめられる事は確実。

だが変に嘘をついてもずっと隠していられるわけでもないし後々めんどうなので正直に告白。


美奈ちゃんはそそくさと退散。

こちらを見ながら他の子とヒソヒソ。

おい、ヒソヒソするな。


案の定いじめのターゲットにされる気配を察した私は、さっそくその帰り道対策を立てる。



伊達に6年間いじめられっ子やっていない。

行動パターンは予測済みだ。

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