片目で泣くのは案外難しいもの
それからというもの私の生活は一変した。
注がれていた両親の愛情は雷斗だけに与えられるようになったし、家の中での私の存在はほぼ空気。
育児放棄はさすがに世間体が悪い事を気にしてかご飯は食べさせて貰えたし寝る場所も空き部屋を1つ与えられたが、やはり扱いは雑なもの。
会話なんて勿論無いし、暴力こそ振るわないが一方的な言葉の暴力は増えていった。
そんな中私は、正直せいせいしていた。
重い期待も愛情も鬱陶しく思ってきた所だ。
案外空気と扱われた方が楽なのが正直なところだった。
若干7歳にしては達観し過ぎている気もしたがもう小学生だ。このぐらいだったら乗り切れる。
そう思っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます