第70話
「私、電車で帰らなきゃ駄目…だよね?」
ガクに肩を抱かれて歩く。
「帰らないで泊まって行くか?」
予想外の言葉だった。
「えっ…でも、週末だし集会に顔出さなきゃいけないんじゃないの?」
本当は側に居たいけど、ガクの立場も考えなくちゃいけない。
「純に代わりに顔出してもらうから大丈夫だ」
「ホント?ホントに良いの⁉︎
嬉しい!ありがとう」
私はまたガクの胸に顔を埋めた。
ガクは私のおでこに優しくキスをする。
「バイク移動するから、ホテルに行ってろ」
ガクが乗るバイクを見る。
「バイク、変えたの?」
見た事の無いバイクに乗っている。
「ああ、色々あって壊れた。
…壊された、が正解かな」
ガクは笑って言ったけど、私は笑えない。
"何で壊されたの?"とも聞けなかった。
きっと大変なんだと思う。
それでも、一緒にお泊まりしてくれるのが嬉しい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます