第63話

「もう、マジでムカつく!


なんなの⁉︎元カノも菜々緒も!」


鈴は私の足の傷を消毒しながら怒っている。


そう、これこれ。


女同士の方が怒りを発散できる。


「ガクと付き合っていたら私も強くならなきゃいけないんだなって思い知らされた。


心もケンカも。


暴力で解決するのは嫌だけど、これからもこんな事が起こるのかなって」


私は鏡を見ながら顔にできたアザを触りながら言った。


「ノンもガク君みたいに不良になるの?」


鈴はちょっと笑っている。


「私が不良なんて笑うよね。


そもそも私にガクの彼女が務まるのかなって不安。


元カノみたいになり振り構わずガクを好きでいられるかな」


ガクは高校でも上に行くっていた。


"トップの彼女“になれるだろうか。

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