3人の中心に居る子の顔に見覚えがあった。

佐々木美織だ、ガクの元カノ。

「アンタ、マナブとどういう関係？」

佐々木美織はガクを本当の名前、マナブと呼んだ。

すぐに菜々緒が元カノにチクったんだとわかる。

「ガクは私の彼氏だよ。

付き合う事になったから」

バチンッ！

頬に強い痛みを感じる。

元カノが私にビンタした。

「人の男に手出してんじゃねぇよっ！！」

ヒステリックにそう叫んだ。

「もうアンタの男じゃないでしょ！」

負けない…絶対引かない！

私は今、ガクの彼女だから。

「うるせぇーんだよっ！！！」

取り巻きのうちの1人が大きなバッグを振り回して私にぶつける。

負けない！

負けないっ！！！

強く拳を握った。

「低レベルな事してガクの名前汚さないで！」

私は元カノを睨んだ。

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