第21話

「なあ、ユアルーナ」


 しばらく静まりかえっていた部屋に、またヤナの声が響いた。


「ユアルーナはちゃんと自分の気持ちを言葉にした?」


 意味が分からず、ユアルーナは起き上がってヤナを振り返った。


「雪の妖精さまに、自分の願いをいった?」


「願いって?」


 部屋は窓の外の雪灯りに照らされている。


「俺、どうして妖精さまがユアルーナを癒やしてくれないか考えてたんだ。癒やしてくれないのは、ユアルーナが癒されたいって言葉にしないからかもって思ったよ」


 言葉に……?


 意味が分からず、ユアルーナはヤナの次の言葉を待つ。

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