第25話

「モンスター図鑑引き継ぎ…称号引き継ぎ…うわ~どれにしようかなぁ~」


ページを送っては悩み、戻しては悩み。しばらく時間がかかりそうだった。


それを手助け(?)しようと、ロイドに近づく影二つ。


「ロイド。

ボクはコレとコレとコレがいいと思うよ!」


横から入り、勝手にタッチパネルを押す。ロイドの幼なじみの少年・ジーニアス。


「お…おい!」


少年に気が反れてる間に、反対側からもう一人入ってきた。


「うん。そだね~」


相槌を打つ、もうひとつの影――幼なじみの少女・コレット。


「あ!

コレも必要じゃない?」


ポチリと勝手に押す。


「あ。そっか」


「こ…コレットまで…」


『それじゃあコレでお願いしま~す☆』


ロイドの言葉を無視し、ジーニアスとコレットは声をハモらせ、タッチパネルの決定ボタンを押し、ねこにんは満足したようにうなづき、

「これで、本編スタートにゃ!」と仕切る。


「か…勝手に決めるなよーーっ!」

ロイドの叫びは虚しく響いた。

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