時の狭間

第18話

*その後*



「ねぇ、ロイド」


「ロイドくーん」


「ロイド!」


「ロイドさん」


虚ろな意識の中で聞こえる、ロイドの名を呼ぶ声。


それはクラトスの耳に届いていた。


どうやら私はまだ生きているようだ。


「ロイド、ちょっといいかしら?」


「ロイド『温泉』に行ってみたくないかい?」


「ロイド、『お酒』に興味があっただろう?」


「……」


やがて意識ははっきりとし、ロイドの仲間が話しかけているのだと理解した。


ロイドが好かれているのは知っているが、私がこんな事になった途端に本性を出すとは!


まだ!


私はまだ死ねん!


瀕死に陥っていた体は急速に回復した。


ただロイドを守るためだけに。


立ち上がり、地面に刺した剣を抜き取った。


私の戦いはまだ終わっていない!


「きさまら!

ロイドから離れろーー!!」

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