みんなと一周目!

第1話

「あの~クラトスさん。

私、明日の事をロイドに知らせに行きたいんですけど…」


ファイドラから正式に依頼を受け、『再生の旅』の試練を受ける神子の護衛を務めることになった。


その仕事の話が終わった後、神子が胸の前で手を組みながらそう申し出てきた。


「ふむ…」


『ロイド』

聖堂で会った時から、ずっと気にはなっていた。


剣の粗さ、未熟さもそうだが…。

『ロイド』という名前が一番気になっていたのだ。。


(……いや、まさか。

そんなはずは…。)


と、あの時はまだ確信が持てなかったため、自分から聞きだせなったが…。


これは好機かもしれない。


「ダメ…ですか?」


長く考えていたのを『否』と取ったのだろう。

神子は少し気落ちしたように見えた。


「いや、いいだろう」


そう答えると神子は、ぱっと顔を輝かせ「じゃあ、準備してきますね!」と言い、二階に走って行った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る