第4話

03「あ、惜しい」



「よし!

みんな、ここはU・タアックで決めるぜ!!」


ロイドは指示を出すと、正面にいるモンスターにまず斬りかかる。


…ここの所、ロイドは『瞬迅剣』ばかり使うみたいだからねぇ。

…それじゃあアタシは『散力符』でも使って複合特技を発動しちゃおうかねぇ♪


あ、複合特技ってのはねぇ、みんなが技を出した後、特定の技の組み合わせで、強力な技を発動できるのサ。


「瞬迅剣!」


やっぱりね。

そんじゃ……あ、散力符が切れちまってるよ!

仕方ない、今回は諦めて…


「炸力符!」


「スパークウェブ!」


「レイ!」


…え?

あの冷血女と複合特技をやるのかい?!


「遅れんじゃないよ!」

「あなたこそ!」


『魔浄光符!!』


ズガガガ、ガン!


冷血女との技は嫌だけど、効いたはず……ん?


「あれ?まだ動くぞ」


「あ、惜しい」


ロイドとジーニアスがぽつりと言う。


倒せなかった原因は…。


「――アンタ!やっぱり遅れたね?!」

「あなたの力が弱いんじゃなくって?」


「なんだってっ!?」


「お、おい…っ

二人ともやめろって…」


「そうだよ。

まだモンスター倒してないんだから」


二人が止める声を聞かず、アタシたちは言い争った。


そうさ。

……アタシと冷血女は相性が悪い。

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