第64話
◆◆◆◆◆
そんなこんなで万亀を置いて一人そのまま歩き進め 角を一つ曲がると、そこには同じ制服を着たうちの生徒たちがいつも通りの調子で歩いて──もしくは
私も何食わぬ顔でそこに加わり先を行く。
は〜、やれやれ。
昨日に引き続き、今日も朝からイレギュラーな始まりだったけど、これでひとまず安心ね。
まぁ後は昨日と同じ様に大人しく、平静に穏やかに授業を受けて休み時間をやり過ごせばいいでしょう。
それが元々学生の本分ってもんだしね。
よーし、今日も一日頑張るぞー!……と、心密かに決意していると。
「あ〜り〜ま〜さん♪
おはよう!」
突然──何の前触れもなしに、後ろからそんな風に声をかけられる。
私はきょとんとしてそっちの方を振り返った。
親しげな声のかけられ方だったから誰かと思ったけど……。
声の主は同じクラスの山野 葵だ。
髪の色は金色混じりの茶髪に染まってて、お化粧もバッチリ。
マスカラを塗ってるらしくまつげはふぁさふぁさで、アイライナーがくっきりしてるから目が大きく見える。
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