第75話




「っ、!」




次の瞬間、


背中に掛けられた“彼女”の聞きたくなかった声によって、大袈裟なぐらい私の肩が跳ねる。



「……茉莉まり。」




恐る恐る振り返れば、会いたくなかった私と全く同じ顔をした妹がいた。






ーーー莉茉と茉莉。




似たような名前を与えられた、双子の姉妹。




…………私達2人は、そっくり同じ顔をした一卵性双生児だった。

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