第15話



淡い期待を打ち砕いて。




まるで、そう。




私の意識など、気にしないみたいに。




「ふんふん、」



「…………。」



前に向き直り、上機嫌で下手な鼻唄を奏でる男に私の心が冷えていく。



何度、こうやって繰り返せば良い?




期待と、絶望を。




「はっ、」

 


何だか、笑える。



滑稽すぎる、自分自身に。




いつまで、来ない未来を夢見て、幸福な明日を待ち続けるのか。

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