第4話 告白
ある日…
先輩〜って
半べそかきながら
天斗から
家に電話があった
『彼女にフラレた』
どうやら
遠距離恋愛の彼女と
別れたようだ…
『もう…』
『誰のことも…』
『好きになれない…』
いつもの冷静な
天斗とは違って
かなり
自信を無くしている
感じがした
今は辛いけど
時間がゆっくり
癒やしてくれると
思うよ〜と
『だいじょうぶ』
『また誰かを』
『好きになれるよ』
愛は
めいいっぱいの
優しさを
込めて
ふんわりと伝えた
すると…
天斗が
また愛の心を
揺さぶる言葉を
言ってきた
『好きな人いるよ』
えっ?
さっき遠距離恋愛の
彼女に
フラレたって
言ってなかった?
どういうこと?
天斗は
時々…
意味深な発言をする
愛はなんだか
ものすごく
疲れてきてしまって
『ごめん…』
『元気だして…』
『また学校で…』
って言って
電話を切ろうと
しても…
天斗はまだ
話足りないのか?
電話をやめようと
してくれない…
愛は
黙り始めることに
した
天斗は
しつこいくらい
質問をしてきた
『好きな人は』
『誰だと思う?』
愛の頭の中は
ぐちゃんぐちゃん
半ば
めんどくさくなってきて
適当に
相づち打ちながら
はやく…
諦めてくれないかな?
心の中で
おねがいする…。
すると…
天斗は愛の心を
察したのか?
『わかった。』
はっきり言うよ!!
とめちゃめちゃ
力強い口調になった
『僕の好きな人は…』
『愛…先輩です』
なになに??
どういうこと?
えっーーー!!
遠距離恋愛の
彼女と別れたとか
言ってなかった?
さっきまでの
疲れが
一気に吹っ飛び
頭も
冴えまくって
しまった…。
愛は
なんて…
返答をしたらいいのか?
なにか
言わなきゃ……
でも…
でも…
なんていうの…?
天斗のことは
親友としか
見たことなかったから
いきなり…
こんなことを
言われても……。
どのくらい
無言が
続いたのか?
わからないぐらい
愛は
パニクっていた
ココロが…
はやく何か
言わなきゃ、
だめよ〜と
言ってる
わかってるわよ!
言うわ!
『少し…』
『時間ちょうだい…』
いつもの
元気で明るい
愛とは思えない
弱い小さな声で
伝えた
天斗は
分かった
ゆっくり
考えて…。
と電話を切った
わぁ〜
びっくりした
なんか
疲れた…。
天斗と話してると
めちゃめちゃ
楽しくって
たまらないときと
なんか…
重苦しい空気に
なって
深い海の底に
持っていかれるような
独特な世界に
引き込まれて
しまう
その時の愛には
これが
カルマメイトの関係の
特徴で
あることには
まだ気づいて
いなかった
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