第4話
(…朝霧は凄いよ…。あれで皆を動かしちゃうんだもん)
彼のオーラは半端ない。皆に有無を言わせない
悔しいけど、それは認める。
でも…。
(相変わらず、ムカつく奴!!)
実琴は、朝霧というこの男があまり好きではなかった。
朝霧とは、実は一年の時も同じクラスだった。
スラリとした長身で、大人っぽくて整ったクールな
勉学、スポーツ共に万能。
そして、人を寄せ付けない雰囲気を纏っているのにも関わらず、教師、生徒共に人望が厚い。
ある意味、非のつけどころがない奴だ。
実琴もそんな彼を、初めの内は尊敬の眼差しで見ていた。
女子にも当然人気のあった彼は、いつだって噂や話題の中心にいて、皆がその彼の行動や立ち振る舞いに一喜一憂して色めき立っていた。
だが、次第に彼の本性が浮き彫りになっていく。
そのクールな風貌以上に冷たすぎる口調。
その口から語られる『毒』に皆がノックアウトされていったのだ。
そう、キツイのだ。言葉が。
本人は、そんなつもりはないのかも知れないが、そのあまりの毒舌ぶりに皆が恐れをなして一目置いている…今では、そんな感じだった。
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