★間奏★

タオ1

第16話

「アンリ様。お呼びですか?」


ドアを叩くと、“入って”という言葉が返ってきた。


私室に入ったことは何度もあるのに、今回は少し緊張した。


私はタオ。

アンリ様の侍女であり、共に魔術を学んだ学友であり、そして共にシャイニングフォースの部隊で戦い抜いてきました。


今はまた、侍女を務めているのですが、指名で私室に呼ばれるのは久しぶりでした。


何かあったのかしら?


頭を下げながらドアを開ける。


「ごめんなさいね。

突然呼んでしまって…」

「大丈夫です」

そこには椅子に座り、息を整えるようにして座っていたアンリはタオに、机の前……つまり自分の正面まで来るように手で示した。


「アンリ様、何かあったのですか?」

「タオ、…先ほど私宛てにナーシャから手紙が届きました。

……マックスらしき人物を見かけたという内容の」

「……え!?」


“マックス”


その単語にタオは目を見開き、身を固くした。

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