第12話
マックスの話を聞いていた時、頭の中にガーディアナの人々の顔が浮かんでいました。
国を守る近衛兵。
身の回りの世話をしてくれた侍女達。
いつも明るく暮らしている町の人々。
優しい顔を向けてくれたお父様…。
思い浮べている間に、いつの間にか悲しさが薄れていたことに気づきました。
「…いつまでも悲しんではいられませんよね。私は、ガーディアナの王女ですから」
丸めた背中をピンと伸ばしたアンリには、王族という風格が出ていた。
思わず何も言えなくなったマックス。
「マックス。ルーンファウスト軍と戦うのですね?」
「え?…はい」
「ルーンファウスト軍が勢力を上げ、他の国を侵略しているという話は、オトラント様から聞いておりました。
もう、ガーディアナだけの問題ではありません。
私も共に行き、彼らを止めます」
「ありがとう、アンリ姫」
☆
…これが、私とマックスの出会い。
そして私の旅の始まり。
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