(ク)もう一度キミに…

第54話

北の大空洞で離れ離れになったクラウドは、ずっと南の村・ミディールにいた。


私は、クラウドと向き合って五年前の事を話して…。



クラウドは帰ってきてくれた。



「クラウド、おかえり」



ようやく本当の気持ちで言えた気がしたの。



クラウドが戻ってきた頃、今まで休業していたゴールドソーサーは営業を再開していた。


メンバーは“息抜きに”と、ゴールドソーサーに遊びには来たが、ティファは一緒に行かずゴーストホテルで休んでいた。


ミディールでは、ほとんど寝ずにクラウドを看ていた疲れが、まだ残っていたからだ。


一人ベッドに腰を下ろしていたティファは、短く息をついた。


……今日は、みんなについていけそうにないもの。


……みんなだって色々あったのに、ここに来ると元気になるのね。


みんなのはしゃいでいる様子を思い浮かべたティファは、ドアをちらりと見た。


「そうだわ」


……イベントスクウェアでも行こうかな?

あそこ座ってていいし。


そうと決まると行動は早かった。ティファはベットから起き上がり、ホテルをあとにする。

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