第49話

「ティファ、行くよ!」


雪だまを持ったままつっ立っているティファを、絶望しているととったユフィは、追い打ちをかけるようにケット・シーとともにティファに向けて総攻撃をかけた。

2人はティファに向けて雪崩るような雪だまを投げる。


ティファの絶体絶命――かに見えた。


「…遅いわ」


自分にしか聞こえない声で言うと、ティファは横に移動する。その速さは常人ではありえない。

そして雪だま攻撃をひとつも食らう事無くティファは逃げ切れた。


「な、なんや!?」


「ウソっ!」


彼女の動きに2人は驚いた。

だが、ユフィは「あぁそっか」と納得していた。


「ティファは“スピード”のマテリアを付けてたんだっけ」

それならありえる、と。


(でも…他にも何かつけてるはずなんだよね…補助系の。えぇと…)


冷静に分析するユフィに対し、

「なんや知らんけど…もう一回や!!」


「―あ!」


困惑したケット・シーはまた投げる。


ぼすっ


今まで避けていたティファは、今度は動かず、まともに雪だまを受けた。

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