第13話

「…?」


クラウドの声が聞こえなくなって、気になったティファが振り返ると、


「く、クラウドっ!?」


クラウドは落ちて砕けたチョコを拾いあげ食べていた。


「だ…だめよ!」


止めようとしたが、彼はやめなかった。


ぱく。ぱく。味わうように、ゆっくり食べ、喉を通り過ぎたところで一回うなづいて。


「…うん。

甘すぎなくて…美味しいよ。ティファ」


「!!」


クラウドの言葉に、彼女は驚き喜んだ。


「…ホント?」


「ああ…―って、ティファ!?」


さっきまで悲しいキモチだったが、今度は嬉しいキモチでいっぱいになって、

また涙が出てきた。

そういった状況に慣れていないクラウドは、オロオロするばかり。


「…り…と」


「え?」


――ありがとう。

クラウド!!


はっきり言えなかったが、わたしはクラウドに感謝した。

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