秋x風
体育祭・前編
第23話
今日は聖ルミナス学園の体育祭!
空は青空。日差しが夏休みの時よりだいぶ和らいだ、そんな日の登校中の少女。
椎名は思いきり背伸びをしながら、外の空気を吸い込んだ。朝の涼しい空気。夏と秋の境目。気持ちを入れ換えるにはちょうど良かった。
体を動かすって言うのは良いわよね。
椎名の耳に、いくつかの声が入った。眠いとかめんどくさいとか。たまに元気があり余ってる声も聞こえる。
「ふぁぁぁ~」
あくびの声も。
「もー!キリヤってあくびしない日とか無いわけ!?」
これが一番、朝の清々しい気分を台無しにされた気分になる。
「だって眠ってるところを無理やら起こされたんだぞ?」
「それは遅刻しそうだったからじゃない!」
まったく。そうつぶやくと、椎名は前を向いて歩き出した。
体育祭があると分かると、校内は慌ただしかった。生徒会役員になったばかりのアタシは、申請書に目を通したり、プログラムの内容を確認したりで忙しかった。
体育祭の前に練習もしたけど、ふざけて真面目に練習しないソウマとか。
それに便乗するキリヤとか。
みんなは笑って楽しんじゃってるし。
あぁもうムカつくわ!
って、腹を立てても仕方がないわよね。
「ほらっ!キリヤ走るわよ」
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