にらめっこ

第13話

さぁ役者とスタッフが揃ったところで次は―。


脚本である。


これが、本当は以外と一番大変な作業なのです。


日陰さんにも言われた通り、脚本次第で役者やスタッフが、やる気になったり乗ってくるからです。


いくら良い役者とスタッフを揃えても、脚本がつまらなかったら視聴者も最後まで観てくれないでしょう。


だから映画にとって脚本は、凄く重要な割合を占めるのです。


その責任を私が、すべて背負う訳なのです…。


出来るかな…。


とにかく試みる事にした―。


ジーーーッ。

ジ―ッ。う~ん…。

ジーーーッ。


原稿用紙と、にらめっこが続く―。


挙げ句の果てには、マス目の数を数える始末…。


そうなのです。


私は脚本なるものを、書いた事が無いのである。


どうしょう…。


しかし、ここまで来たらもう後には引けない。


こうなったら、開き直って書くしかない…。


よし!書くぞ!


気合いとは、裏腹にペンが進まない。


う~ん。頭が痛い…。


どうすれば良いのやら…。


そうだ!


まず、テーマを決めよう!


これは、言わずと知れた自殺で決まり。


次に―。


ペンが進まない…。


何をどうやって書けば良いのか…。


全くダメだ…。


こうして―


にらめっこは続くのでした。

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