金の卵?

第11話

もうこうなったら誰でも良いから協力者を募ろうと思い、役者の仕事が無い時に、ちょくちょくお世話になっているバイト先で見つけようと思ったのです。


しかし、素人の集まりで出来る程、甘く無いのは私が一番良く知っている。


だから不安は募る一方。


でも、そんな事は言っていられない…。


私は、とにかく賛同して協力してくれる人を探した―。


すると意外にも、これが恵まれたバイト先だったのです。


夢追い人が多かったのです。


劇団に入り役者を目指している者。


バンドを組み明日のロックスターを夢見る者。


クリエーターを志し見かけは超秋葉系だが、PC音痴の者まで。


余談ですが中には、ゆりかもめの運転士を目指して、はるばる九州から上京して来て、ゆりかもめはコンピューターで制御された自動運転の為、運転士は居ないと言う事を知り、僅か3日で九州にとんぼ帰りした者までいたのでした。


何故、上京する前に調べなかったのか不思議な35歳の人であった…。


このように、私のバイト先には―。


金の卵?達が沢山いたのでした。


選り取り見取り?


私は片っ端から声をかける事にした。


やはり金の卵?達。


実に貪欲である。


人集めって、こんなに簡単でしたっけ?…。

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