名案~前編~
第8話
~居酒屋~
私は、久しぶりに会う役者仲間の合田と酒を酌み交わしていた―。
私「最近、調子どうよ?」
合田「何の?」
私「役者の仕事に決まってるじゃん!」
合田「いや~、暇過ぎてどうしようもないよ。」
私「そうか。まぁ俺もだけどね…。」
合田「そうやって聞かれた時、何も言えないから自主制作映画でも撮ろうと思ってさ。」
私「自主制作映画?」
合田「とりあえず、何かしてるって言いたいから…。」
私「…。」
合田「あと一番、自主制作映画撮りたい理由は変なワクにとらわれず、自由にしたい事が出来るところかな。」
私「自由に?」
合田「そう、自由に。だって俺達って結局は監督の操り人形的なところがあるし、やりたい役を選べないじゃん。」
私「確かにね…。」
合田「自主制作映画だと、自分で脚本を書いて監督をしたら何でもありだよ。」
私「ふ~ん、何でもありね…。」
合田「その代わり役者やスタッフ集めから、その他諸々しなければいけない事は山程あるけどね。当然、お金もかかるし…。」
私「そっか~。」
合田「何するにしても、リスクは付き物だからね。」
私「…。」
合田「とりあえず、制作準備が整ったら声かけるよ。」
私「何か面白そうだし、その時は頼むよ。」
合田「よし!話も、まとまったところで、もう一杯呑もうか。」
私「そろそろ終電じゃない?」
合田「大丈夫!大丈夫!まだ10分あるから。」
私「お前、本当に酒好きだよな!」
合田「お前もな!」
私「…。」
そうやって夜はふけて行くのでした―。
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