第89話

話し終わると若葉は泣きながら「何でもっと早く話してくれなかったの?」と、私の手を握り締めた



「ごめんね…心配かけたくなかった」



そんな当たり前の事しか言えない私に



「言ってくれないから余計に心配だった」



身体を震わせながら「バカ佐紀」と、繰り返した



「もう一人で抱え込むの禁止だから」



そう約束させられた



そして、若葉と土曜、日曜と過ごし新たな気持ちを胸にした



学には手紙とお揃いの指輪を置いてきた

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