第62話

授賞式で皐月くんは



「自分と彼女の話を書く限り何冊でも名作が書ける」



そう嬉しそうに話したそうだ



そして、時が過ぎ・・・



両親の一周忌を迎え、その喪主に皐月くんがなった



わたしの親戚も誰も文句を言う事もなく



「姪っ子を頼む」と、頭を下げ始めた



わたしは高校を卒業して皐月くんのマネージャーになった・・・否、させられた



マネージャーと言っても電話の応対をする訳でも仕事を取ってくる訳でもない



「葵は傍に居てくれるだけで良い」



だ、そうだ・・・

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