第54話

気が付いた時には暗くなっていて、電気を点けようとしたが点かなかった



バッグから携帯を出して画面を見たら夥しい数の着信履歴があった



浩介さん、真智子さん、叔父さん、叔母さん、そして・・・皐月くん



見ている間にも着信があった



それに出る事は出来なかった



『皐月くん』・・・そう表示されていたから



震え続ける携帯を眺めていたら《ピィー》という音と共に画面が暗くなった



充電が切れたみたい



そのまま、携帯をバッグに戻した



窓からは月明かりが薄っすら入ってくる



何も考えずまた、目を閉じた

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