第25話

「南、アイツに…水谷に何を言われた?」



「…ぅっ…」



「頼む…教えてくれ」



「…ぃッ…言いたくないっ」



「南…」



泣きながら首を横に振り続ける



俺は南を抱きしめた



俺から逃れ様と身体を捻る。言葉でも拒絶する



「ダメだ。離せない…頼む、逃げないでくれ」



俺は強く抱きしめ離さない



次第に大人しくなり嗚咽を溢す



抱き締めた腕の力を少し緩める



南の身体は華奢で、柔らかくて・・・



誰よりも愛しさを感じる女の子



泣き顔は幼く見え、震える身体は子猫の様で・・・



俺はいったい南の何処を見ていたのか

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