第74話

櫂「二日前に公園で紫音ちゃんに会ったんだ」



「二日前って俺と会った日?」



「≪コクコク≫」



櫂「ボクね、子猫を見つけたの。真っ白で凄く可愛い猫。少しの間遊んでたんだけど、ウチに連れて帰るか悩んでたの。ウチには『虎太郎』がいるし・・・」



虎太郎とは・・・『亀』である・・・



櫂「その時、紫音ちゃんがボクの隣にきて、『その子、可愛いね?』って」



「ぇ?紫音が・・・話したのか?」



櫂「うん。あっ・・・誤解しないでね?紫音ちゃん子供とは話せるらしいから」



「・・・そうなの?」



ギュッ少し力を入れて手を握る



櫂「それでね、その猫と紫音ちゃんと遊んでたの。でも、夕方になって帰らなきゃいけなくて・・・そしたら、『櫂くん…この子の名前考えて?』って。それで一緒に【スノー】って付けたんだ」



「そうだったのか・・・」



その時、紫音が何か言いたげにしている



「…わかった」



俺はバッグの中で気持ち良く寝てるスノーを櫂に見せる



櫂「ねぇ?起こしちゃダメ?」



「じゃあ向こうで遊んでやって」



櫂「うん!」



櫂はバッグを静かに持ちその場を離れた

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