第38話

「・・・すき?・・・」



「うん。大好き。紫音と居ると優しい気持ちになる。でも、ドキドキする。もっと知りたくなるし知って欲しいと思う。触れればもっと近づきたくて、でも戸惑って。大切にしたい・・・そういう好き。男としての好き。」



「・・・私、良く分からない・・すきはどうしたら分かる?」



「人それぞれ違うけど・・・俺は大切にしたい、側に居たいって思った。今まで誰かをこんな風に思った事ないから、俺も分からないけど・・・」



「渉も分からない?」



「あぁ。でも、紫音に気持ちを伝えたいって思ったら好きって言ってた。言ったらもっと好きって言いたくなった」



「・・・渉がすき・・・側に居たい・・・すき・・・」



「///ぇ?」



「・・・私も言ってみる。そうすれば分かるかも・・・でしょ?」



イヤ・・・マジでヤベェ・・・//



「すき。渉がすき・・・すき」



ダメだって・・・//



「渉がすき・・すっ『キャっ』」



俺は堪らず紫音を抱きしめた



「//お願い・・・嬉しすぎちゃうから・・・声に出さないで・・・」



紫音は何も分からずに俺を見上げる



それもヤバいって・・・



「分かった・・・心の中で言ってみる」



俺を見つめたままで・・・



ダメだ・・・



俺が目を逸らすと



「見てて?私を見てて」



どうすればいい・・・キスしてぇ・・・我慢出来っかなぁ・・・紫音の心の声が聞こえてくんだよ・・



俺が自分の気持ちと戦っていると



「・・・渉?・・・すき。私、渉がすき。渉の好きが分かるの。私のすきも分かる。・・・好きです」

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