EVANGELION〜まだ終わらない〜

@kamishimayuya

序章『あれから・・・』

サードインパクト未遂から奇跡の生還


あの時誰もが疑わなかった

第三新東京周辺の地形は見事黒き月に覆われしばらくその姿が続いた


Air、まごころを君に ラスト回想シーン



アスカ

『キモチワルイ』


しばらくアスカの上に跨ったままその場で泣き崩れるシンジ


シンジの泣きながらの嗚咽だけが響き渡る(約10分)



するとアスカがゆっくり小さくさめた口調で口を開いた


アスカ

『そろそろ、どいてくれない』


右手で涙を拭いながら答えるシンジ


シンジ

『ご、ごめん』


ゆっくりとアスカの上からどくシンジ


そのままの表情を崩さずに無言で起き上がり体に付いた砂を払うアスカ


シンジがアスカに尋ねる口調で話しかけた


シンジ

『ここ、一体どこなんだろうね?水は赤いし、僕達どうなっちゃうのかな?』


無表情なまま遠くを見る様な感じでゆっくりと辺りを見渡すアスカ


アスカ

『、、、、、、、、、、、、、、、、』


アスカに気を遣いながらさっきの行為(首絞め)に対して謝罪するシンジ


シンジ

『さ、さっきはごめんよ、アスカ』


すると呟いたくらいの声でアスカが答えた


アスカ

『・・・・・・・ないくせに』


シンジはアスカの声が小さすぎて聞き取りにくかったので聞きなおす


シンジ

『え!何?どうしたの?』


するとアスカの表情は一変し般若の様な形相に変わり


アスカ

『あんたなんかに!あんたなんかにあたしが殺せる訳ないくせに!って言ったのよ』


シンジはアスカから顔を背けしばらくすると声を殺して泣き出した


アスカはまた無表情になり遠い目をしながら淡々と語りだした


アスカ

『そうね、こんな所であんたと二人きりになるくらいなら、いっそ殺された方がマシかもね』


するとシンジが泣きながら話し出した


シンジ

『僕、僕殺しちゃったんだ・・・・・・カヲル君を殺したんだ』


聞きなれない名前に反応するアスカがシンジに尋ねた


アスカ

『カ・ヲ・ル?フィフスチルドレンの事?』


泣きながら頷きシンジが語りだした


シンジ

『うん、僕がカヲル君を初号機で握り殺したんだ・・・・・カヲル君よりも僕の方が殺されるべきだったんだ』


冷静で無表情なアスカはさらっと答えた


アスカ

『じゃあ、死になさいよ、今直ぐここで死になさいよ、あたしが見ててあげるから早く死になさいよ』


シンジ

『え?』


アスカ

『自分で出来ないならあたしが手伝ってあげるわよ』


そういってアスカはシンジの首を力いっぱい締め上げ始めた


シンジ

『ア、アスカ、や、や・め・て、く、くるしい、本当に、本当に死んじゃうよ』


シンジはアスカの手首を握って引き離そうと必死で抵抗する


シンジのその言葉を聞いたアスカは直に絞める手を離し


アスカ

『情けない男』


そういいながらその場に蹲るシンジを見下した




二人はしばらく無言のまま体操座りで赤い水の遠くのほうを見つめながら、個々に色々な想いを胸に思い出す


(アスカ、幼き頃・日本に来日・加持・etc)

(シンジ、ユイ・ゲンドウ・レイ・トウジ・ケンスケetc)


すると二人はいつしか眠り込んでいた


夢のシーン?   『遺志を継ぐ者』


ゲンドウ

『シンジ、シンジ』


どこからか聞こえる聞き覚えのある太い声に反応するシンジ


シンジ

『と、とうさん?とうさん、無事だったの?』


ゲンドウ

『シンジ、私の遺志はお前が引き継ぐのだ』


一方的にシンジに話しかけるゲンドウ


シンジ

『え?何?とうさんの遺志って?一体何の事か分からないよ』


次の瞬間突然シンジの目の前にゲンドウが現れる


慌てて飛び起きるシンジ


現実と夢の確認の為辺りを見渡すが何の変化もなし


結局夢だったんだと今の現状に残念ながらも心の奥で少し安心(ゲンドウからの束縛)するシンジ


地面(砂地)に付いていた右手の感触に違和感を感じ右の掌を確認した


シンジ

『ウワァーーー、な、なんだコレ?』


ゲンドウの右手にあった筈のアダムがシンジの掌に


そしてシンジを突如襲う頭の激痛


シンジ

『ぐあぁぁぁ、あああ、わぁぁぁぁ、あーーー、ぐあぁぁぁぁ』


シンジはあまりの痛さとショックでその場に倒れた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る