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第1話
俺は医者になった。現在は大学の全身科の医師だ。もう勤務歴12年だ。全身科というのは、特定せずにいろんな病気をみることができる、そんな医師だ。
ある日、一人の女の子が運ばれてきた。それは幼い頃にみたことのある少女だった。八木真菜さんと呼ばれて、違う先生の診断を受けにいってる。彼女の手には無数の傷跡があった。あきらかに心理状態だろうと思った。俺は真菜ちゃんに声をかけた。
「僕の事覚えてないかな。佐東彩斗です。」と声を掛けたら覚えてないらしくて、「5歳ぐらいに一回希望の家に来てもらったことがあるんだよ」というと、「もしかして、兄貴のお友達ですか」と言われた。「ちがうよ。弟はお友達だけど」という。「いいの思い出さなくて。気にしないで」といい、声をかけた。
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