水臭い友情

第79話

「どうしたのですか太郎さん?」




「いや、何でも無いよ…」




「でも、涙が出てますよ」




「バカ!これは鼻毛を抜いた時に痛くて、ちょちょぎれた涙だよ」




無理な誤魔化し方をする太郎。




「まぁどうでもいいですけど」




「じゃあ聞くな!」



「でも、かぁちゃんって言ってましたよね」




「お母さんからの手紙ですね」




「まぁな…」




「それで何って書いてあったのですか?」




「別にいいだろ!お前には関係ないだろ!」




「水臭いじゃないですか!」




「太郎さんのお母さんは、僕にとっても親戚みたいなものですよ!」




「そうか次郎、そこまで想ってくれているのか、有難う」




「当たり前ですよ、こんなにお世話になってますから」




「そうか、じぁ話してやるよ、かぁちゃんの事」




そう言っておもむろに話し始めたー

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