名司会者
第74話
ジャカジャ~ン!
「サンキュー!」
「イエーイ!」
ようやく拷問が終わった。
色々な意味で…。
次郎は、よだれを垂らしながら失神している。
そこへー
酔っ払った新郎の友達が、悪乗りをして有ろう事か「アンコール!」と叫び出した。
一瞬、結婚式場が揺れる位、親族達がどよめいた。
しかし、そんなリアクション、この男には関係無かった。
「よし!O.K!」
「イエーイ!」
「もう一丁行くぜぇ!」
ストープッ!!!!
そこへ、会場の空気と進行時間を読んだ司会者が上手く制止をかけ、難を逃れた。
拷問から解放されたとばかりに、一斉に胸をなで下ろす親族達。
「え~アンコールがかかったのに残念…」
渋々引き上げる太郎であった。
白目を向き、よだれを垂らし、痙攣している次郎を担いで、舞台を後にした。
ついでに、「アンコール」と叫んだ新郎の友人も、親族達の冷たい目に耐えきれず会場を後にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます