オバサン

第68話

ドアを開けたー。




そこには、小太りのオバサンが立っていた。




このアパートの管理人のオバサン?




家賃の集金に来たのか?




それにしても、変な合い言葉だったなぁ。




しかも、いまどき合い言葉って、古っ。



「紹介するよ、俺の彼女」




「え″~!」




「このオバサンが?」




「太郎さんの一回り年下だって言わなかったっけ?」




「そうだよ、俺の一回り年下だよ」




「だったら、あんた何歳なの…」




「ミュージシャンに年齢なんて関係ないさ」




「いや…そう言う事じゃなくて…」




「あらま、この子誰なん?」




「あぁコイツ?」




「俺が道で拾ってきたんや」




「また、珍しいもんが落ちとったんやね」




「ギャハハハハ~」



そう言って笑う二人。




何が、そんなに面白いのか理解できない次郎。

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