完食達成!?

第50話

残り1分ー




あと少し。




固唾をのむ周りの客達と店員。




必死に食べ続ける幸せ者。




ピーピーピーピー!



30分を合図する音が店内に鳴り響く。



緊張の一瞬。




客の1人がー




「ヤッター!成功だ!」



感化された周りも割れんばかりの拍手で、幸せ者を祝福した。




「おめでとうございます!」




渋々、店員が賞金の三万円を渡す。




その時ー




「ちょっと待った!」




店員が、スプーンの上に一口分のご飯が残っているのを発見!




そう、あと一口がどうしても食べられなかったのであった。



一斉に客達がどよめく。




当然、三万円は没収、逆に失敗したのでその分の代金三千円を支払う事に…。




ザーザーザーザー!



外では突然、大雨が降り出す。




雨が強く降りしきる中、傘もささずに幸せ者は満腹の重い体を庇い、何故か捨て台詞を言って店を後にした。




「クソカレー!あばよ!」




ずぶ濡れの哀愁漂う背中が痛々しい。




家に着くとトイレに駆け込んだ。




「くそ~!」




下から大量に出るカレーが、止まらない幸せ者であった。




「クッソーーー!」

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