公園の住人

第20話

浮かれながら、公園を出ようとしたらー



「痛っ!」




何かに躓いた。




暗くて良く見えなかったが、確実に何かを踏みつけた感触がした。




しかし、男は気にもせず振り向く事も無く、スキップしながら公園を後にした。



男に踏みつけられたのは、歌を誉めた老人だった。




新聞紙にくるまり寝ていたところを、あの男に踏みつけられたのであった。




この老人、音楽関係者どころか、帰る家もない、この公園に住み着くただの浮浪者だったのです。




そうとも知らずに、浮かれてスキップしている男。




本当に幸せ者である。




何度も言うがー




ある意味ね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る